山口百恵「夢のあとさき」1980/04/13 ①歌のレッスンは都倉俊一先生

百恵ちゃん、春の山下公園で縁日気分?

ラジオ番組「夢のあとさき」
第1回は「スター誕生」のオーディションを
受けに行く話でした

第2回は題して「デビュー前夜」
1980年4月13日日曜日の放送です

冒頭のおしゃべりはこうです

この間、久しぶりに横浜の山下公園に行ってきたんです。

青い芽を吹きだした木。春の風を浴びて気持ちよさそ~に漂う海。おそろいのシャツを着て楽しそーに歩くカップル。

春が来たんだな~っていう実感がこみあげてきました。

あの、、、そんな春の景色を最初は楽しんでいた、わたしなんですけれども、そのうちこの目が実を言いますと、ホットドッグやらたこ焼き、焼きそば、ポップコーン、いか焼き、たい焼き、、、そっちの方へなぜか向いてしまったんですね。

悲しきかなこの乙女心。まあ、あの自分ではちょっとね、あまりにもそれは恥ずかしいんで、買いに行くのが。マネージャーに買ってきてもらったんです。

おかげて帰りの車の中はまるで縁日のお店みたいになっちゃいました。仕方ないですね。こういうとき一番幸せを感じるんです(笑)。

山口百恵です。みなさんいかがお過ごしですか。

先週からはじまりました「夢のあとさき」。あたしの青春のすべて、そしてみなさんの青春のきらめき。この2つを織り交ぜてお送りしています。

さてまず前半はあたしの歩んできた道を聞いていただく「ザ・ストーリー」。今日は「スター誕生」に合格していよいよデビュー。その時のお話しをしたいと思います。

題して「デビュー前夜」

(ラジオ・ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵 1980.4.13放送より)

 百恵ちゃん、山下公園で春満喫! 

楽しそうですね~

今すぐ行きたくなります

でも一緒なのはマネージャーさん
お気の毒
仕事だったのかな?

ラジオでは百恵ちゃん
ちょいちょい「食い気優先にしちゃう私」
をアピールしています

日々多忙な中
食べることが唯一の楽しみ
またストレス発散だったのでしょうか

番組オープニングのつかみにも
最適ですよね
明るい笑いで入る!

「夢のあとさき」の
構成は宮下康仁さん

新宿コマ劇場「百恵ちゃん祭り」の
ミュージカルの脚本を
書いたりされた方です

こういう流れ
親しみやすくて
素晴らしいと思います

 いか焼き、たい焼き 

山口百恵さまが「いか焼き」
ご存知なんですね

「いか焼き」という単語を発してる!
それだけで地味に喜ぶ私です、、、

百恵ちゃんが身近に感じられるなぁ
というのもまた
ラジオ番組の良さだった

百恵ちゃんがデビューした昭和48年って?

曲が流れます
♪「赤い風船」
(歌:浅田美代子、作詞:安井かずみ、作曲・編曲:筒美京平)

それから百恵ちゃんのトーク

突然でしたが、浅田美代子ちゃんの「赤い風船」が出てきました。
びっくりしました?

でも今聞くとなんとなく「懐かしいな~」っていう気がしませんか?

実を言いますとあたしがデビューしたのは、この歌が大ヒットしていた昭和48年なんですよね。

で、あの~資料によりますと、、、48年というのは石油問題がかなり深刻化してきた年で、他にはベストセラーが「ノストラダムスの大予言」、それから「日本沈没」。

まあそういうことを比べますと、今年ですね、昭和55年とすごく似てるなって思いませんか?

おもしろいですね。

(ラジオ・ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵 1980.4.13放送より)

 百恵ちゃんデビューの昭和48年(1973年)

◆「赤い風船」
1973年4月21日に発売された浅田美代子さんのデビューシングルです

◆「としごろ(人にめざめる14才)」
1973年5月21日発売の百恵ちゃんのデビューシングル

ほんの1ヵ月違いだったんですね

「赤い風船」
私子供の頃1人でお留守番してるとき
よく聴いてたレコードです

天地真理「ふたりの日曜日」
(1972年12月5日発売)から
レコードを買うようになって

浅田美代子ちゃんも加わってくる

もちろんドーナツ盤(シングル)です
プレイヤーは
ビクターの超ポータブルなものでした

小学3年生の私
歌謡曲が好きだったんです

また歌によって
さびしさはとても紛らわされた
という覚えがあります

ちょうどそんな頃!
14才の百恵ちゃんは
デビューして歌っていた

「としごろ」はレコード買っていません
じわじわあとから
百恵ちゃんファンになったのです

人知れず苦労したデビュー前?

そんな話はさておき、続いて百恵ちゃんこんな話しをしています

先週「スター誕生」のエピソードをいろいろとお話ししましたが、このあとデビューまでとりあえずあの、人知れず、、、はは(笑)苦労があるんです(笑)。

で(笑)、苦労って自分で言うとどうもおかしいんですよね。
苦労だとなにも思っておりませんので。

とりあえず一番基本的な問題として、まずわたしが「歌手としてやっていけるかどうか」っていうことに問題があるわけでして。かなり難しい話になってくるんですけれども。(中略)

あたし自身は一応「スター誕生」受けたのも「回転木馬」という、ああいういわゆるポップスですので。そういう感じの、リズムのね、ある歌を歌っていきたいと思っていました。

まあやはりそういう意思とは別に、単純な能力っていう問題が非常に関係してくるわけでございまして。

これは実に「今だから言えます」という部分になんですけれども。

まずは、当時あたしにレッスンをしてくださった都倉俊一さんの話しを聞いてください。

(ラジオ・ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵 1980.4.13放送より)

 歌手としてやっていく 

プロの世界だから厳しいのはあたりまえ
「歌いたい歌」と「能力」の問題に
ぶつかるのです

21才の百恵ちゃんは
当時のことを実に客観的に語っています

セルフプロデュースの視点ですね
「能力はどうなのか」

13、14才で
デビューのためのレッスンに入った頃も

(ダメと言うならしかたがないが
とにかくやれるだけやってみよう)

不安ながらも
こんな風に冷静に状況を見ていたのではないか
と思いました

 苦労だとなにも思っておりませんので 

デビューまでの「人知れぬ苦労」
どんな内容だかわかりませんが

「苦労と思ってない」
なんと頼もしい発言

やはり「天職」だった
大いなる大地を
地平線めざして
ひたすら進むのみです

14才の百恵ちゃんの師、都倉俊一先生がすごい

続いて都倉俊一さんのコメントが音声で流れます

都倉俊一です。
当時の百恵ちゃんってのは14才であったと思うんですけどもね。
まあハッキリ言うと非常に不器用な(笑)子だったんじゃないかっていう気がしますね。

とにかく僕が「こう歌え」という風に彼女に言っても、全然その通りには全然歌ってくれない。なんかしら自分の歌い方っていうものがあって、その方向にずっと走ってしまうみたいな形があったんですけど。

歌い手さんっていうのは大きく分けてやっぱり二通りのタイプが僕はいると思いますね。

やっぱり、僕の言った通りをそのまますぐできちゃう、しかしそれはよもするとなんか本当にマネになってしまって、自分のものにならない歌い方になってしまう歌手が多いですね。

それからその反面、なかなか僕が言った通りのは歌えないんだけども、特に感情移入の面では、なにかしら年月が経つにしたがって自分で自分の歌い方、あるいは自分の感情、自分の世界、主張みたいなものを創っていってしまう歌い手なんてのがいるんですね。

まあ百恵ちゃんはもう明らかに後者のジャンルに入ると思いますね。

今日の百恵ちゃんのイメージってのは、当時は片鱗はありましたけども、よもやこんな大女優であり、大スターになるとは、僕はえ~、、、はっきりいって想像してなかったわけであって。

彼女が引退するって聞いて非常に残念なんですけどもね。

(ラジオ・ニッポン放送「夢のあとさき」/話:都倉俊一さん 1980.4.13放送より)

 自分の世界を創ってしまう歌い手 

百恵ちゃんはこのタイプであったと。

ずぶの素人13才の女の子にレッスンをつけた
都倉先生
さすが余裕のプロフェッショナルなコメント

どんなレッスンだったんでしょうか
のぞいてみたかった

私が一番感銘を受けてしまったのは
「(片鱗はあったが)
大スターになるとははっきりいって想像してなかった」

この言葉!
嘘のない言葉と聞きました

こういう正直な言葉を
あたりまえですがサッと述べるって
大先生に深い尊敬の念が沸いてまいります

「才能を私は見抜いてましたよ」的なコメント
いくらでも言えてしまうお立場でありながら

 引退するって聞いて非常に残念 

プロフェッショナルで
嘘のないコメントの
最後の一言がこれ「非常に残念」

泣けてくるのは私だけ?

13才デビュー時の恩師ですよ
当時のことがいろいろと
心に蘇ってくることでしょう

そして引退を惜しむ端的な言葉

いいですねとっても

この後、
都倉氏のメッセージを受けて
百恵ちゃんのおしゃべりになりますが

区切りをつけて
またの機会にさせていただきたいと思います

まとめ

  1. 横浜の山下公園で縁日みたいにイカ焼きを食べよう
  2. 美代ちゃん・百恵ちゃんを聴いて昭和48年の雰囲気を味わおう
  3. プロとしてやっていけるか?セルフプロデューサーの冷静さ
  4. 「苦労と思ってない」百恵ちゃんに見習ってドンと来いで行こう
  5. 「百恵は不器用だが自分の世界あり」と、衒いのない師の言葉に感動

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