山口百恵「夢のあとさき」1980/06/29①『百恵白書』はあたし自身の言葉そして感情

最初から最後までひとつ筋の通ったアルバムを作りたい!強い希望がやっと実現した『百恵白書』

◆バテちゃってる百恵ちゃんにスタミナ料理を

(ラジオ「夢のあとさき」は、1980年4月6日から1980年10月5日までニッポン放送他から放送されました。番組開始時すでに、山口百恵さんが三浦友和さんと結婚すること、百恵ちゃんは芸能界を引退することは公表されていました。10/5最終回は「武道館ファイナルコンサート」が行われた日。)

オープニングトークから

(ラジオの百恵ちゃんトーク)

映画のロケが始まりました。最後の映画っていうことで、特に張り切ってます。

ところで、とにかく忙しい毎日が続いていて、多少、、、バテちゃってるんですよねぇ。あの、、、なにかいいスタミナ料理はないかしら。ただ条件があるんですよね。たくさん食べても太らないスタミナ料理。

ここのところがちょっとこの、なんというか(笑)、難しいなっていう気はするんですが。あのぉ、いい料理のアイディアがあったら教えてください。
であの、、、なんとなくそんなお便りが届いたら、彼にも作ってあげようかなーー、なんて思ったりなんかして。ええ、、、いろいろとホットなホットな、ほっとするヒマもない(笑)山口百恵です。

みなさんはいかがお過ごしでしょうか。さて今日も「夢のあとさき」でお楽しみください。あたしの歩んできた道を綴る「ザ・ストーリー」。今日はアルバムづくりのお話しをしようかと思います。題して『百恵白書』。

(【ラジオ番組】ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵1980.06.29 放送より)

・彼にも作ってあげようかな 

「ホットなホットな、ほっとするヒマもない」そうです。スルーで。

・映画『古都』撮影開始 

いよいよ『古都』。京都の北山杉の里 などにロケに行ったようです。バテますよね。

・「教えてください」とリスナーへお願いする百恵ちゃん 

番組を聴いてたその昔、私はついに一度もハガキを書きませんでした。残念。たくさん百恵ちゃんに宛ててハガキでメッセージ送っていれば良かったな~と後になって思う。

引退から数年たって、この番組の録音テープを聴いていたとき。百恵ちゃんが「おハガキお待ちしてます」って言うから、私「出そう出そう!うちにハガキあったよね~」と立ち上がって探し始めようとしたことがある。

「いけない!録音だった」引退してたことに気づく。「・・・・・」すごいポツ~ン感でした。

◆『百恵白書』は分岐点、阿木燿子さんとみっちり話した

今回のテーマ『百恵白書』の話です

(ラジオの百恵ちゃんトーク)

♪曲~「歌い継がれてゆく歌のように」(歌:山口百恵、作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:萩田光雄)(最初の少しかかる)

「あれー?なぜこの歌が?」(笑)、そう思う方も意外と多いんじゃないかなって思います。この番組の毎テーマになっている「歌い継がれてゆく歌のように」。この曲が入っているのが『百恵白書』というアルバムなんです。

あの、、、『百恵白書』っていうこのアルバムは、まぁ歌手という仕事をしているあたしにとってもそうですし、また、このアルバムを作ったのが18の時なんですけども、18才、18年間生きてきた、ひとりの女としての山口百恵にとっても、まあ一つの分岐点っていうのかな、、、とても大きなポイントになったアルバム作りだったんです。

で、それなぜかっていいますとね。阿木燿子さんと、まあ今回ちゃんとした「企画のアルバム」を作りたいというお話をして、阿木燿子さんと岡山へ二人で旅行しましてね。

で、そこでもうとにかく公私にわたっていろいろな話を阿木さんとしたんです。その時が、阿木さんと話をした、みっちりこう時間をかけて話をした最初だったんですけれどもね。

で、その時にいろいろな話を聞いてもらって。それに基づいて、まああたしの言葉をかなり、、、使って、阿木さんが詩を作ってくだすったアルバムなんです。

ですから、あのアルバムの中で歌っていることっていうのは、全く、あたし自身の言葉でもあるわけだし、とってもその時の自分自身のいろいろな感情がこめられたアルバムでもあったんですよね。

(【ラジオ番組】ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵1980.06.29 放送より)

・「企画のアルバム」を作りたい 

アルバム全体が統一感のある仕上がりにといっても、どんなコンセプトがいいのか悩ましいところです。第1弾『百恵白書』は、百恵自身をテーマにしている。わかりやすい!みんな聴きたい!

・「岡山」へ阿木燿子さんと旅行をした 

コンサートに同行したということですから、岡山でのコンサートだったんですね。「あたしの言葉をかなり使って詩を作ってくだすった」と。これを念頭にもう一度アルバムを聴きなおしてみたい。

◆「ひとつのドラマ性のあるアルバム作り」をしていたのは、あのアイドル歌手だった!

(ラジオの百恵ちゃんトーク)

で、あの、このアルバム以前にも、もちろんいろいろなLPレコードは出していたんですけれども、そのLPの中っていうのは、やはり一つのドラマ性をもった1枚のアルバムっていうのを作りたい、そういう願いがあったわけです。

で、別にだれの影響っていうことでもないんですけども、とってもあたしもこの仕事をしていながら、いろいろな方たちのいろいろなアルバムを聴きましてね。で、その当時、そうですね、、、そういうアルバムの作り方をしていたのが野口五郎さんだったんですよね。

で、その野口五郎さんのアルバムを聴いて、別にシングルで歌っている曲が入っているわけでもなくて、ひとつのトータルストーリーというかな、そんなものがそのアルバムの中からは~っと出てきてたんですね。

「これだっ」て思って、やはりアルバムもステージと同じで、聴き終わったときになにか「ああよかったな」って思えるような、そんなアルバムを作りたい。

とにかく、、、最初の曲から最後の曲まで、なにかひとつ筋の通ったものを作りたい。そんな願いが日増しに強くなっていった時期なんです。

で、まあそういう気持ちをプロデューサーの方たちにお話しまして。これでもかなり説得するの、ええ、、、1年ぐらいかかったんですけれども。ま、その間に「こんなレコードもある」、「ほら、こんなレコードもあるでしょ」って(笑)いろんなレコードを聞いてもらって、やっと納得してもらって。

そして、じゃあせっかくそういうトータルなものを作るんであれば、最初は山口百恵を本当に、、、山口百恵は今こういう考え方をして、こういう生き方をしている女の子なんだっていうことをアルバムで出そうじゃないか。で『百恵白書』を作るっていうことに至ったわけなんですけれどもね。

(【ラジオ番組】ニッポン放送「夢のあとさき」/パーソナリティ:山口百恵1980.06.29 放送より)

・トータルストーリーのあるアルバム作り!野口五郎さんがやってた 

百恵ちゃんの言ってる五郎さんのアルバムってなんでしょう。「トータルストーリーがアルバムの中からは~っとでてきた」そうです。

百恵ちゃんはよく五郎さんのレコードを聴いてたみたいです。デビューシングル「博多みれん」(演歌でした)について、百恵ちゃん「わたし持ってます!」と別のラジオで言っていました。

・調べてみたら、、、アルバム9枚中7枚が「シングル曲」収録してない!? 

私は野口五郎さんの主要なヒット曲は知っています(ファンでした)が、LPは聴いたことがありません。今回Wikipedia などわかる範囲でチェックしてみたら、『百恵白書』発売の1977年5月までに野口五郎さんが出したオリジナルアルバム「9枚中7枚」が「シングル曲を含んでいない」ようでした(兄弟アルバム2枚含む)。

タイトルもおしゃれで「ROCK」「LONDON」「LOS ANGELES」といった単語が!押しも押されぬアイドルなのは存じていますが、アルバムが洋楽志向でおしゃれな世界だったとは!とても興味を持ちました。

結果的には百恵ちゃんが「これだ」と思ったGORO’sアルバムを絞り込むことはできませんでした。

(追記)
シングル曲を含まず、アルバム1枚で1つのストーリーを持つ作り、百恵ちゃんが「これだ!」と思った野口五郎さんのLPはどうやら『GORO! LOVE STREET IN LONDON 雨のガラス窓』(オリジナル盤発売日:1975年08月01日)ということがわかりました。野口五郎さんファンの方々に教えていただきました!ありがとうございます。

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『GORO! LOVE STREET IN LONDON 雨のガラス窓』収録曲

1.雨のガラス窓
2.さびしい瞳
3.ときめく胸
4.あなたの子供
5.ほほぬらす涙
6.幸せな家族
7.僕の子守唄
8.訪問者
9.愛すれどさびしく
10.雨あがりの街
11.夕立ちのあとで (ボーナストラック)
12.遠い夏 (ボーナストラック)

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11と12は2016年CD化の際のボーナストラック。12曲すべてロンドン録音とのことです。
百恵ちゃんとともに耳を傾けている、そんな妄想の中聴いてみたい!

共通点という意味では、『百恵白書』の次のアルバムがロンドン録音盤『GOLDEN FLIGHT』。その2年後ロサンゼルス録音の『 L.A. Blue』もあります。

「録音地が同じじゃん」で終わりではなく、テーマを模索していく道筋として聴き比べてみるとなにかわかるかもしれません。

「夢のあとさき」後半は、CBSソニーの酒井政利さんが登場しますが、今回はここまでです。

◆まとめ

  1. バテてるのでスタミナ料理を!と言いつつのろける百恵さま
  2. 最後の主演映画『古都』撮影スタート。季節は夏へ
  3. 後悔!番組のおハガキ募集にいっぱいハガキ出せばよかった~!
  4. アルバム『百恵白書』は18才山口百恵、一人の女の分岐点
  5. 阿木燿子さんと岡山に旅してみっちり話をした。百恵の言葉が詞になった
  6. 「これだ!」こんなアルバム作りを!と思ったのは野口五郎さんのLPだった
  7. 野口五郎さんのアルバムは、ロック、ロンドン、LAサウンド。歌謡曲シンガーの枠を超えた世界だった




【CD】GORO! LOVE STREET IN LONDON 雨のガラス窓 +2<タワーレコード限定>


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コメント

  1. 佐藤寛子 より:

    初めまして。
    お詳しい秘話ありがとうございました。
    野口五郎さんのファンです。
    多分
    GORO LOVE STREET RONDON

    タワレコ限定販売しています!

    • 珈琲豆 より:

      佐藤寛子さん
      ありがとうございます!
      _(._.)_
      これですね。
      遅ればせながらゴロ―さんのアルバムに興味がわきました!
      今後ともよろしくお願いします。