山口百恵「「スター誕生」AGAIN」

◆『百恵白書』私の分身、そのラストを飾る曲 

「「スター誕生」AGAIN」 
歌:山口百恵
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
編曲:馬飼野俊一

アルバム『百恵白書』
(1977年5月発売)の
B面6曲目収録
最後の曲です

※LPレコードを見る限りタイトルは
「スター誕生」とカッコ付き
「AGAIN」はすべて大文字の表記でした

◆編曲をした馬飼野俊一さん 

『百恵白書』
アナログレコードで
まずはA面始めに針を落とすと
「I Came From 横須賀」が聴こえてきました

そのカッコよさに
「やったーー」と叫んで、、、
ついに11曲目。これで最後です

10曲目「歌い継がれてゆく歌のように」は
ライブでも締めくくりの曲として
山口百恵が大事に歌ってきた名曲でした

1枚のアルバムを聴くひとときも
「歌い継がれてゆく歌のように」で
感動を総括し終えた、そんな感がある
さあそこで「「スター誕生」AGAIN」

イントロが始まる
あれっもう1曲あったんだ!と嬉しい
大好きな曲!

泣けてきませんか
熱い思いを静めてくれる
夜更けから明け方へ
ほんのり光を感じるような
印象的なイントロです

アレンジ(編曲)素晴らしいと思います

馬飼野俊一さん『百恵白書』では、
◆「「スター誕生」AGAIN」
◆「赤いシリーズ・四人の少女に捧げる約束」
◆「間奏曲」

この3曲の編曲を
担当されています

百恵ちゃんのシングルでは
◆「春風のいたずら」も編曲担当

その他
◆「ひなげしの花」「草原の輝き」歌:アグネス・チャン
編曲

◆「てんとう虫のサンバ」歌:チェリッシュ
◆「君が美しすぎて」歌:野口五郎
作曲と編曲

他にもすごい数の作品を
手がけていらっしゃいました

◆限定愛蔵版『百恵白書』の百恵ちゃんコメント 

本『百恵白書』に掲載された「「スター誕生」AGAIN」へのコメントです

今年、私はデビュー5周年を迎えます。

早かったな、そんな気持ちです。今までは、それこそ無我夢中、そんな気持ちでしたけれど、そんな気持ちもこれまでで終わり、

これからはいままで以上に、じっくりとステージを……映画をやっていきたい。

これからがホントの第一歩……そんなつもりで頑張って行きたいと思っています。

「MOMOE STATEMENT 百恵白書(限定愛蔵版)」(1977年7月1日東京音楽出版株式会社より発行)

話し言葉のような感じ
リアリティのあるコメントです

14才でデビューして、
5年目に突入した18才
「無我夢中」の時代は終わりました
「本当の1歩」はここからだと

「スター誕生AGAIN」の中で歌う

「I was born もう一度」わたしは生まれた、もう一度
「Star is born again」
「スター誕生」再び

 

デビュー5周年に
初のトータルコンセプトアルバム
「もう一度誕生」
…この時だけの意味があったのです

◆「武道館ファイナル」ぜひ聴いてほしい歌への思いを語る百恵 

武道館、最後のコンサートで
山口百恵はこの曲を12曲目に歌いました

メドレーを1曲と数えて全28曲とすると
大体前半のしめくくりに当たります

歌い終えると衣装替えのため
いったんステージから消えます

「See you again」
また会いましょうという歌詞が
ここでは合っているんです

歌う前のMCを聴いてみました

どうもありがとうございます。「プレイバック」から「横須賀ストーリー」まで、ええあたしのかわいい分身たちをご紹介しました。

あの、最近よく「青春」って何だと思いますかって質問受けるんです。(会場女性の声「友和さ~ん」)ええ(笑)…

青春ってなんなんでしょうか。それをなんとなく自分の中で考えてみて、これは、もちろんあたしは今青春と言える時代の真っただ中にいると思います。でも、あたしにとっていつまでが青春なのかって、それは、、、そう、まだわからないんじゃないかな。

たとえばずっと年を取って、まあ年を取ってなんて言い方をするのはまだいやなんですけど、ホントいうと。ええ(会場からホイッスルの音)もうちょっとこう(笑)大人になってね(笑)どっかであのへんで運動会をやってるような感じがありますけれども。

あの、ずっと大人になって振り返った時に、はじめて「ああきっとあの時代が、あの年齢までが、あたしにとってはきっと青春と呼べる時代だったんだろうな」って、そんな風に思えるんじゃないかなって気がするんです。

そして、その青春の中で、とってもたくさんの方たちといろいろなめぐり会いをすると思います。そしていろいろな形の関わり方をしてゆくと思うんです。それはとても大事なことなんですよね。

「人間は最終的にひとりだから」なんてぼそっとつぶやいてた方がいらっしゃって、それを聞きながらふと思ったんです。

たしかに最終的にはひとりかもしれない。でも、ひとりかもしれないけれども、それまでどんな人たちとどんな関わり方をして、どんな風に生きてきたかっていうことが、とても大事なんだと思います。

最後にたったひとりになった時にも、きっとそんな思い出があるとないとでは、全然さびしさがちがうっていうそんな気がするんです。

あたしの歌の中にとてもいい詩をみつけました。だいぶ前に歌っていた歌なんですが、この頃また、この詩の意味がなんとなく身につまされるような、そんな思いで聞こえてくるんです。

その歌をぜひみなさんに聞いていただきたいと思います。

♪「スター誕生」AGAIN

山口百恵ライブアルバム『伝説から神話へ -BUDOKAN…AT LAST-』より

会場は騒がしいですが、
山口百恵が伝えようとしていること
じっくり聴いてみてほしいです

「この詩の意味が身につまされるような、そんな思いで聞こえてくる」

引退から40年近い年月が経った今
この言葉に
今度は私たち自身の気持ちを重ねてみよう

『青春っていくつまで?』

この問いかけ
そしてメロディー

人に必要なのは
いつどんな時でも「希望」なんじゃないか
そう思わせてくれる美しい歌だと思います

青春っていくつまで?
胸に太陽また昇って
朝が来るたびごとに
そうよ 生まれ変われるあいだ

「「スター誕生」AGAIN」より
(歌:山口百恵、作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:馬飼野俊一)

◆「第6回百恵ちゃんまつり・不死鳥伝説」セットリストの謎 

ちょっとおまけ的な話です


「百恵ちゃんまつり」
というミュージカルと歌の部とで構成された舞台が毎年夏にありました。全部で6回、新宿コマ劇場で開催されました。

「歌い継がれてゆく歌のように」の記事で書いた通り「歌い継がれてゆく歌のように」のあとに「「スター誕生」AGAIN」が、最後の曲として歌われたことが2度ありました。

まず、5回目までの歌の部「ラスト2曲」だけ挙げてみます


第1回百恵ちゃん祭り「黒い天使」(←ミュージカルのタイトル)1975
11. 「ひと夏の経験」
12. 「ささやかな欲望」

第2回百恵ちゃんまつり「黒い天使 PART II」1976
11. 「横須賀ストーリー」
12. 「空はこんなに青い」

第3回百恵ちゃんまつり「蜘蛛の里」(←ミュージカルのタイトル)1977
13.歌い継がれてゆく歌のように
14.「スター誕生」Again

第4回百恵ちゃんまつり「愛の鐘は鳴らない」1978
12.歌い継がれてゆく歌のように
13「スター誕生」 AGAIN

第5回百恵ちゃんまつり「クレオパトラ-砂漠の不死鳥-」1979
13.歌い継がれてゆく歌のように
14.しなやかに歌って


次に「第6回」の歌の全曲目を見てみましょう
レコードは発売されていません
幸運にも当時劇場に見にいけた私
自宅にパンフレットがありました


【第6回百恵ちゃんまつり】
1980年8月27日~31日 新宿コマ劇場

第1部:ヒット・パレード「スター誕生AGAIN」
第2部:ミュージカル「不死鳥(フェニックス)伝説」

0. オープニング
1.謝肉祭
<ごあいさつ>

2.横須賀ストーリー
3.プレイバックパートⅡ

4.テクノ パラダイス
5.恋のホットライン
6.ロックンロール ウィドウ

<おしゃべり>
―バンド演奏―
7.しなやかに歌って

<おしゃべり>
8.秋桜
9.イントロダクション春

<おしゃべり>
10.曼珠沙華


プログラムを見て違和感を感じるのは
『ヒット・パレードの名称』!
歴代と6回のを並べてみます

第1回は、バラエティー・ショウ「歌だ!! 祭りだ!! 百恵ちゃん」

第2回は、ヒット・パレード「山口百恵と共に」

第3回~5回は、ヒット・パレード「百恵と共に」

第6回は
⇒ ヒット・パレード「スター誕生AGAIN」

「スター誕生AGAIN」歌ってない!
のに、これがタイトル?

パンフレット印刷後に曲変更か?

でも表題「スター誕生AGAIN」と
曲目の掲載ページは紙の表裏になってる
差し替えはなかったと考えるのが妥当

「スター誕生AGAIN」は
歌わないけれど
ヒットパレードの表題として付けよう!
ということだろうか?

ちなみに構成は「横須賀恵」とある!
(=山口百恵)

それにしても10曲は少ない
最後の「百恵ちゃんまつり」で
たったの10曲!
百恵ちゃんなぜ?

もちろんミュージカル「不死鳥伝説」の部で
劇中歌はたくさん聴ける
今回はオリジナルソングだし(CDあり)
う~んでもヒットパレードは別だ

「ラスト2曲」は…
9.イントロダクション春
10.曼珠沙華

これまでとガラリと変えて
またまた素晴らしい2曲です

このラインナップで
「スター誕生AGAIN」と題したのは?
「歌い継がれてゆく歌のように」でもなく?
本当になぜだろう
謎の提出だけにしておきます

(感想)
私は実際見に行ったはずなのに、、、
「テクノパラダイス」と
「恋のホットライン」は
覚えているけど

他はすべて茫洋としていて、、、
「イントロダクション春」など
たまらなく嬉しかったはずなのに
よく覚えていないのです

<おしゃべり>も
何を話したのか記憶にない
最後とわかっていたのに!
なにしてるんだ15歳の自分

◆まとめ

  1. 印象的なイントロに涙。アレンジは馬飼野俊一さん
  2. 『百恵白書』百恵18歳・デビュー5周年「これからが本当の第一歩」
  3. 武道館で語る百恵「振り返ってはじめてあの時が青春って思えるんだろう」
  4. 「人は最終的にはひとり。でも人との関わり方、生き方で全然さびしさは変わってくる」
  5. 「スター誕生AGAIN」詩の意味が身につまされる21歳の山口百恵
  6. (感想)「百恵ちゃんまつり―不死鳥伝説」のヒットパレードが謎!
  7. (感想)「百恵ちゃんまつり―不死鳥伝説」のヒットパレードとてもレアなセットリストを見てほしい!
  8. (筆者からあなたへ)青春っていくつまで?

こんな記事も、、、

◆【ラジオトーク】「こんなアルバムが作りたい!」と本人熱望。『百恵白書』制作秘話

⇒ 山口百恵「夢のあとさき」1980/06/29①『百恵白書』はあたし自身の言葉そして感情

◆オリジナルアルバムを曲順に聴く楽しみ。このアルバムもおすすめです

⇒ 山口百恵「パールカラーにゆれて」

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