目次
B面2曲目~coffee&cake でくつろぎの時間
「お菓子職人」
歌:山口百恵
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
編曲:船山基紀
アルバム『百恵白書』
(1977年5月発売)の
B面2曲目に収録されています
◆ピアノのリフの心地よさ
「お菓子職人」は
1つ前の「二十歳前夜」より
少しだけテンポが遅めなようで
心地よく聴ける曲です
出だしから
ピアノの低音が
「ずんちゃずんちゃ」と
バックで繰り返されます
そのせいか
歩く人の歩調を連想します
「お店」に向かって
歩いているところでしょうか
サビの
「お店に入れば~」から
ピアノは
「チャンチャチャッ」
「チャンチャチャッ」
と弾むように色彩を帯び
展開していきます
◆モデラート~速めに歩こう
曲の速さが
どのくらいなのか
メトロノームで測ってみた
Moderato(モデラート)
「中くらいの速さで」
と音楽の教科書などにある
これに該当しそうです
♩=76~96
「歩くような速さで」を表す
Andante(アンダンテ)
♩=63~76
と比べると
かなり速めに歩いて
ということになります
百恵ちゃんの
「早くお店に着きたい」
そんな気持ちの表れ?
◆おしゃれな発想!41年前の「パティシエ」
阿木燿子さん作詞です
歌のタイトルに「お菓子職人」って
発想がユニークだと思います
今でいうところの
「パティシエ」!
41年前に
タイトルにしてたんですね
百恵ちゃんがケーキを食べながら
パティシエに思いを馳せる
ほんのくつろぎの時間を
1つの作品にしてしまう阿木さん
◆ケーキに感謝!百恵ちゃんのしあわせ時間
もう少し深読みすると
ケーキ好きな百恵ちゃんが
「こんなステキなケーキを作ってくれる人ってどんな人?」
「しあわせな時間をありがとう」
、、、そんな風に
職人の姿を思い
感謝の気持ちが沸いていた
それを阿木さんに語って
「お菓子職人」という詞が
できたのかもしれない
百恵ちゃん⇒阿木燿子さん⇒リスナーと
イマジネーションは膨らんでいきます
◆本『百恵白書』のコメント~「少し気にすること」とは?
LPと同時期に発売された
『百恵白書』という
全68ページの楽譜&写真本では
「お菓子職人」に
こんなコメントをしています
私、コーヒー飲む時は、生意気にブラックなんだけれど、何故か、ケーキが好きで(だから太るのかも)時々、家へ帰る時に買って帰ったり、わざわざケーキを食べに出かけたり……これからも、太る事をホンの少し気にしながら、どんどんおいしいケーキを食べようと思うのです。
「MOMOE STATEMENT 百恵白書(限定愛蔵版)」(1977年7月1日東京音楽出版株式会社より発行)
本当にケーキ好きなんですね
太る事は「ホンの少し」気にする
というのがいい!
「苺のショート・ケーキと
ブラックコーヒー」
私の中では
『MOMOE セット』
◆アレンジにバロック調の楽しい工夫
そのお菓子屋さんでは
いつもバロック音楽のレコードが
流れていたそうです
「流れてる音楽はバロックの、、、」
という歌詞のところ
よく聴くと
パイプオルガン風の音色
「パララパラパララ~」と
ワンフレーズはいります
百恵ちゃんがお茶してる喫茶店
その空間がリアリティを持つ瞬間です
また編曲、演奏に関わる人たちが
「いいね百恵!ただいまケーキ中」って
和やかに見守っている感じ
伝わってきます
◆シングル盤のジャケットに「マグカップ」
山口百恵シングルレコード
【ジャケット写真】にカップがあるのは
「冬の色」だけ
「白いマグカップ」を持っています」
当時、これを見て
「カップもった写真いいな」
「レコードほしい!」と思いました
百恵ちゃんはなぜか
コーヒーカップや
ティーカップが似合う
くつろぎのお茶タイムが似合う
と思います
◆シングルの歌詞に登場する「お飲み物」
つづいて
シングル曲の歌詞に
お茶その他のお飲み物が
どのくらい登場するかについて
お茶類が出るのは
「横須賀ストーリー」… ミルクティー
「絶体絶命」… コーヒーカップ
その他飲み物は
「夢先案内人」… ワイン(色として)
「イミテイション・ゴールド」… 牛乳
そもそも生活の小道具のたぐいは
あまり出てこないです
◆まとめ
- ピアノの心地よいコーヒータイム・ソング
- 阿木燿子さんの斬新な発想・タイトル「お菓子職人」
- 「ケーキを食べる幸せ感⇒どんな人が作っているの?⇒ありがとう」百恵流happyを呼ぶ法則はイマジネーションと感謝だった説
- ケーキ大好き18歳女子Mさん、体重も気にかけつつ食べる気満々
- MOMOEセットと呼びたい「ブラックコーヒーと苺のショート・ケーキ」
- くつろぎのお茶タイム、コーヒーカップ、ティーカップが百恵ちゃんには似合う
- シングル盤のジャケット…「冬の色」に白いマグカップ
- シングル盤の歌詞…「横須賀ストーリー」のミルクティー、「絶体絶命」のコーヒーカップ
~こんな記事も~
「ケーキっ子です」と!青山、麻布、千駄ヶ谷のケーキ屋さんを紹介しているが、麹町とは言ってないです
⇒ 山口百恵「夢のあとさき」1980/05/11 初の海外旅行
愛読書は『智恵子抄』いつか智恵子を演じてみたいと百恵ちゃん。シュークリームを作った話も